yuhka-unoの日記

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2011-01-01から1年間の記事一覧

自立とは、自分の心の赤ちゃんのお守りを自分ですること

『愛国心と赤ちゃん願望』でも述べたが、人は「誰からも愛されたい。誰からも受け入れられたい。誰からも特別扱いされたい。誰からも否定されたくない。誰もが自分の望み通りに動いて欲しい。」という願望(幼児的万能感)を、多かれ少なかれ誰でも持ってい…

「辛い経験は糧になる」という言葉に感じる違和感

『他人からの励ましやアドバイス』にも少し書いたが、私は「辛い経験は糧になる」という言葉に違和感を感じる。 結局、トラウマにしかならない経験だってあるんじゃないのかと思うし、乗り越えられるかどうかは、本人の努力ももちろんあるが、運の要素もある…

マイノリティにとっての匿名社会

ネットは匿名であるべきか実名であるべきかという議論は、前々からなされているが、けっこう見過ごされがちで、でも見過ごしてはならないのは、同性愛者、性暴力被害者、虐待被害者、いじめ被害者、ひきこもり、ニートなど、実社会で差別と偏見に晒されてい…

元いじめられっ子のいじめっ子

いじめられた経験がある人間は、いじめられる辛さを理解しているので、他人に対して優しくなる―こう思っている人は多いかもしれないが、現実は残念ながら必ずしもそうではない。かつていじめられっ子だった者がいじめっ子になってしまうケースは、それほど珍…

実は誰よりも国を否定している「愛国者」たち

「愛国者」を名乗る人の中には、「日本」というロゴがこれ見よがしについたブランド物を身に纏い、「ほら、私ってすごいでしょ?私を認めなさいよ!」と言っているような人が少なくない。私はそのような人を「国の威を借る狐」と呼んでいる。 当然、こういう…

味方を装ったいじめっ子と、周囲の人間との共犯関係

前回記事、『味方を装ったいじめっ子』について、「そうそうその通り!」と思うブコメをいただいた。 more_white ある程度経験のある大人ならば「超迷惑」と思って済むのだが、子どもの場合はこの手の「味方を装った」人を最初のうちは本当に味方だと思って…

味方を装ったいじめっ子

いじめの構造の中でよく見られることの一つに、直接明確な悪意を持っていじめて来る人間の他に、「私はあなたの味方よ」というポーズを取ってやって来るいじめっ子がいる。こういうタイプは明確で直接的ないじめっ子よりタチが悪い。本人はあくまでも善意の…

ポジティブ神話とキレイな被災者

頑張れとか復興とかって、多分、今言うことじゃない。 http://anond.hatelabo.jp/20110407001402 テレビ番組で、「いっそ津波に流されてしまえば良かった」と言う被災者に、スタジオの人が「流された人の分も生きなきゃ駄目ですよ」と言ったという話を聞いた…

「まとも」な人間が育つには、「まとも」な環境が必要

震災機に解散、ボランティアになった暴走族 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110418-OYT1T00295.htm 茨城県大洗町を拠点に活動していた暴走族の解散式が17日、水戸署で行われた。今後、津波で大きな被害を受けた同町の復興のため、がれきの後か…

他人からの励ましやアドバイス

精神科医のことを「うぜぇ」と思ったときがある。「これは私の考えなんだけど」と前置きして、「人生は暇つぶしだと思うの」「経験は何でも糧になると思う」とアドバイスされた時だった。 私は頷きながら聞いて納得しているふりをしていたけど、内心では「あ…

大きな花見会場・小さな花見会場

私のお気に入り花見スポットは、とある場所にある、こじんまりとした神社。ここはせいぜい近所の人しか行かない。出店もなく、音楽もかけず、静かでのんびりとした雰囲気が好きだ。近所に図書館があるので、そこで本を借りて来て、神社の階段に腰掛けて読み…

「あなたは一人じゃない」という言葉について―支援する側・受ける側―

これは私の考えなんだけど、人間って、苦しみの原因そのものよりも、その苦しみに一人で耐えなければならない状況に立たされることのほうが、ずっと苦しいんじゃないかと思う。「一人じゃない」と思うことができたら、気持ちが楽になるし、回復も早い。 で、…

これからどう「ひとつになる」のか

今、多くの人が自分に出せるだけの金額を募金している。これはとても良いことだと思う。だが、戦時中、金属不足に陥ったとき、国に鍋や釜や寺の鐘などの金属類を提供した人たちも、今の私たちと同じ気持ちだったのかもしれないと思うと、ちょっと怖くなる。…

「自粛」「不謹慎」という同調圧力

未曾有の大震災があってから数日、今、日本は国全体が一つの方向に向かっている。それは、もちろん良いことでもあるのだが、ともすればこの一体感は、良いことばかりではないのではとも思う。なんだか、今、日本は「善意」で埋め尽くされているような気がす…

「見ていない」ものは「ない」ものではないということ

いじめについて話すとき、ある年代以上の人は、こんなことを言う人がいる。「最近はひどいいじめが多い。私たちの頃だってちょっとしたいじめくらいはあったけど、あそこまでひどいいじめはなかった。」 こういう言い方をする人が比べているのは、実際のとこ…

メディアハラスメント―奥田君インタビューがひどい訳―

奥田君インタビューはそんなにひどくない | From the Newsroom | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト http://www.newsweekjapan.jp/newsroom/2011/02/post-207.php インタビュアーがむりやり言葉を引き出そうとしているわけでもな…

自分に対する肯定を強要した父と、自分の見たものしか信じなかった母

私の父は、自分が好意でしてあげることは、相手が喜んで受け取らなければ不機嫌になり、少しでも自分を否定するような態度は受け付けない人で、肯定でなければ否定と受け取る人だった。そういった父の具体的な行動は「甘やかされているようで全然甘えられて…

数学劣等生だった私

大学でアルファベットを教えて何が悪い - bluelines http://d.hatena.ne.jp/gorotaku/20110219/1298093855 日本の小中高ってのはトコロテン式で、学んだことが身に付こうが身に付くまいが次の段階に押し出されるシステムだ。学習内容は積み上げ式だから、当…

機能不全社会―おかしいのは引きこもりか、それとも社会か―

精神科医やカウンセラーの元に、親が子供を「この子おかしいんです」と言って連れて来る。なるほど確かにその子は、引きこもりだったり自傷行為があったり摂食障害だったり深夜徘徊をしたり、何かしらおかしい。しかし、その子がおかしくなった原因をよくよ…

機能不全職場

機能不全家庭における児童虐待というのは、例えるなら子供を奴隷にするということだ。奴隷とは、本来奴隷主がやるべき仕事を代わりに行い、奴隷主が背負うべき荷物を代わりに背負う存在である。それと同じように、虐待されている子供は、親自身が抱える問題…

非モテの問題は「女のステレオタイプ化」にある

彼女を作ろうと孤軍奮闘したけど万策尽きた http://anond.hatelabo.jp/20110212000738 以前から思ってたけど、非モテの問題は「女のステレオタイプ化」だよね。 女にリアルに接する機会がなく、本やネットやマスメディアから得た「女とはこういうもの」とい…

企業の言う「主体性」と、大学が受け取る「主体性」のズレ

それは経団連用語の「主体性」を誤解していますね: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳) http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2011/02/post-acc6.html これは、大学文学部の哲学科の教授が教えるような意味での、自立した「個」としての絶対的な主体…

主体性が足りないのは大学生だけなのか?

asahi.com(朝日新聞社):「大学生は主体性が足りない」 経団連、企業アンケート - 就職・転職 http://www.asahi.com/job/news/TKY201102060293.html 最近の大学生には主体性や創造力が足りない――産業界にこんな不満があることが、日本経団連のアンケートで…

「若者は甘やかされてわがままになっている」というのは本当か?

若者に急増!責任転嫁にする「自己愛型人間」の直し方 - [ストレス] All About http://allabout.co.jp/r_health/gc/371375/ いやいやいやwww急増してないから。若者に限らないから。全世代的にいるから。例えば、威張りたがり屋の嫌な上司なんて、昔から…

ドクター・ワトスンの才能

シャーロック・ホームズとドクター・ワトスンの物語は、世界一有名な推理小説だ。私も学生時代、アルセーヌ・ルパンや明智小五郎と共に夢中になって読んでいた。 さて、ホームズに才能があるのは当たり前だが、ホームズがあまりにも天才すぎるせいで、ワトス…

的外れな大阪府のニート対策

asahi.com(朝日新聞社):ニート対策は小学生から 町良くする活動で働く力つける - 社会 http://www.asahi.com/national/update/0131/OSK201101310077.html 働く年齢になっても仕事や学校通学をしない「ニート」の若者を減らそうと、大阪府がユニークな取り…

集団主義における個性の発揮のされ方

【2-2-1】Grace Open Mind(偏見のない広い心)なお母さん : ここヘンJAPAN - ライブドアブログ http://koko-hen.jp/archives/795832.html あと印象的に残っていることで「日本人は集団主義だと聞いたけど、その場合、あなたの個性はどうやって活かされるの…

善意が暴力に変わるとき―伊達直人騒動について―

Togetter - 「「伊藤直人」に違和感を感じてしまった元入所者のpostまとめ」 http://togetter.com/li/88205 実は、前回の記事『甘やかされているようで全然甘えられていない子供たち』を書いたのは、昨今起こっている伊達直人関連の騒動があったからだ。親か…

甘やかされているようで全然甘えられていない子供たち

子供に与えなさすぎる親というのが、子供にとって快適ではないということは、多くの人が納得するところだろう。ネグレクト(育児放棄)というやつである。しかし、子供に与えすぎる親というのもまた、子供にとって快適ではないケースが多いというのは、あま…

的外れな人たち

ひとところ話題になった「若者の○○離れ」が良い例であるが、年長者の若者観というのは、当の若者からすると非常に的外れであることが多い。数年前までは、マスコミでオタクや腐女子が頻繁に取り上げられていたが、その内容たるや、非常に的外れなものが多か…