yuhka-unoの日記

旧はてなダイアリー(http://d.hatena.ne.jp/yuhka-uno/)からの移行

「普通」の親が子供を追い詰める

このブログの中で、私は母と自分との関係の問題点について、沢山エントリを書いてきたけれども、私の母は、ごくごく「普通」の人だ。母ぐらいの世代の典型的日本人と言ってもいい。表面上は非常に善良な一市民なのだ。 母は「普通」に依存していると言っても…

論じられるべきは若者ではなく、むしろオヤジのほうだ

なるほどね。いくら「若者よもっと怒れ」と言っても、こんな社会にした大人の責任はどうよ、と問い返されると、オヤジとしても、なあ……。 でも、言わせてもらう。 私たちは最近の社説でも、世界の政治は若者が動かし始めたと説き、若者よ当事者意識を持てと…

成長を停滞させる共依存社会

第4部 予め失われた人生−1、生まれながらに人生を奪われた子ども -あなたの子どもを加害者にしないために このように互いを道具にしあう人間関係を「共依存」と言います。それが自律した人間関係なのか、共依存なのかの違いはただ一つです。自律した人間関…

迷ったり悩んだりしたままでやっていくということ

『「私には何もできない」という現実―震災後数日間の私の思考―』で書いたが、東日本大震災で感じたことのひとつは、迷ったりどうしたらいいのかわからない状態は、非常にストレスになるということだった。そういう時、人は、相手のために行動するというより…

マイノリティとしての若者

日本はオジサン社会なんだわ〜新世代が解く!ニッポンのジレンマ〜 | クリエイティブビジネス論!〜焼け跡に光を灯そう〜 番組の中ですごく印象的だったのが、猪子氏が何度も「我々はマイノリティだから・・・」と言ってたことだ。それを見ていたぼくの姉(1…

自由になれていない気がする尾崎豊

成人の日に―尾崎豊を知っているか http://www.asahi.com/paper/editorial20120109.html @futodoki 野暮だけれど、いくつかハッキリさせておこう。「若者」は別に尾崎豊にうんざりしてるんじゃない。今の音楽をろくに知らずに「尾崎豊きいて何とも思わないの…

「若者が」「外国人労働者が」ではなく、「自分が」という意識を持って欲しい

まだ助かるつもりのバブル世代が「若者を見限ろう」とは笑わせる 前回、『SYNODOS JOURNAL : 新春暴論 ――「幸福」な若者を見限ろう 山口浩』という記事に対して、『「子離れ」とは、親の期待を跳ね除ける子供に逆ギレすることではない』というエントリを書い…

「子離れ」とは、親の期待を跳ね除ける子供に逆ギレすることではない

SYNODOS JOURNAL : 新春暴論 ――「幸福」な若者を見限ろう 山口浩 私は過去に『いち若者の立場から、若者が何も主張しない理由を主張してみる』『若者は何も言わず、ただ去るのみ』という一連の記事の中で、今の日本社会は機能不全家庭の構造と共通していて、…

なぜ、若者と見れば「甘やかされている」と思ってしまうのか

若者と見れば甘やかされている、一人っ子と見れば甘やかされている、お金持ちの家の子と見れば甘やかされていると考えてしまうのは、自己承認欲求なのだろう。「自分はこんなに努力して苦労している」→「あいつは努力して苦労していないに決まっている」→「…

「若者像」が存在した時代から、曖昧になった時代へ

バブル世代という神話: Meine Sache 〜マイネ・ザッヘ〜 いつの時代も若者は貧しいものです。貧しさのレベルで言えば、バブル期の若者は、それ以前の時代の若者とは比較にならないほど恵まれていました。しかしあの時代は、貧しい若者が貧しい若者らしく貧し…

可愛くない私の自分探し

私は、小学生の頃までは身長が低く、背の順でいつも前から三番目前後の位置にいたのだが、中学三年間で一気に身長が伸びて、いきなり大人っぽくなってしまった。高校生の頃には、私服でいると社会人に間違われていた。20歳頃には、祖母の葬儀の席で、伯父の…

自己基準と他者基準―「競争しろ」より「吸収しろ」のほうが良い―

「競争を拒む」若者の心理と意外な孤独感:日経ビジネスオンライン そりゃ「競争しろ競争しろ」とだけ言われても、やる気になるわけがない。これは、親から「勉強しろ勉強しろ」とだけ言われるのと同じだ。親から「勉強しろ勉強しろ」と駆り立てられてした勉…

「救世主」になりたい人は、「迷える子羊」を求めてさ迷う

時々、複雑な家庭環境に育ってしまったせいで、親に対する葛藤を抱えている者に対して、「親を憎んで生きるより、感謝して生きたほうが、楽になれるし、生きやすくなるよ」などと言ってくる人がいる。しかし、このような人は、自分のことを「人間的にできた…

他者を使った自己肯定―子供に自分と同じ人生を歩ませたい親―

自分は実際のところ、不幸で不本意な人生を歩んでしまっている。しかし、今更自分は不本意な人生を歩んでしまったとは認めたくない。認めるのはあまりにも酷だ。自分の人生は幸せだったのだと思いたい。 このような親の中には、子供に自分と同じような人生を…

我侭な人ほど、自分は「普通」で「一般的」で「多数派」だと思い込む

まともな人ほど「私はこう思う」と言い、我侭な人ほど、自分は「普通」で「一般的」で「多数派」だと思い込む。これはもう法則と言っても良い。 我侭な人は、「私はこう思う」と、自分個人の意見として言いたくない。なぜなら、批判されてしまったら、「私」…

若者は何も言わず、ただ去るのみ

『格差と若者の非活動性について (内田樹の研究室)』を受けて書いた前回記事『いち若者の立場から、若者が何も主張しない理由を主張してみる』に、「全くもってその通り」と思う意見を頂いたので、こちらをご紹介しつつ、今回の記事を書こうと思う。 @niger1…

いち若者の立場から、若者が何も主張しない理由を主張してみる

格差と若者の非活動性について (内田樹の研究室) Q1.現在、世界では、経済格差(世代間格差ではなく、金持ちとそうではない人との格差)や社会への不満に対して、多くの若者たちが声を上げ、デモを起こし、自分たちの意見を社会に訴えようと行動していま…

あがり症と心の傷

私が通っていた中学校では、音楽のテストを期末に実施していて、実技試験と筆記試験に分かれていた。実技試験は、クラスの皆の前で歌を歌ったりリコーダーを演奏したりという内容のもので、当時いじめられていて、クラスのほぼ全員から無視されていた私にと…

社会が押し付ける「良い親であれ」というプレッシャー

「もしも、自分が障害のある子を授かったら....みなさんはどう思いますか」・・乙武(h_ototake)さんの連続ツイート - Togetter これは障害児だけでなく、広く「虐待」というものを考えさせられるテーマだ。 結論から言うと、私は乙武氏のスタンスに疑問を…

あなたは私よりも「大人」かもしれませんが、虐待については私よりも無知な立場です。

相手のための気遣いと、自分が嫌われないための気遣い 自分が嫌われないために気を遣う人は、身内を潰す。 群がる「親」という名の感謝乞食たち 自分が嫌われたくない人の気遣いは、「いじめ防衛的気遣い」 困った親の言う「私を理解して」は、「私を良い親…

困った親の言う「私を理解して」は、「私を良い親だと思って」

困った親ほど、子供に対して「私を理解して」「私に感謝して」と言う。そして、子供に承認と感謝を求める気持ちに反比例するかのように、子供の気持ちを理解しようとする姿勢に乏しい。 そのような親の元で育った子供は、精神を搾取されて育つ。親に対する承…

「私には何もできない」という現実―震災後数日間の私の思考―

あの東日本大震災が起きてから、多くの人が悩んでいたように、私も悩み、迷っていた。私は何を思うべきか、何をするべきか… で、そのうちに、「迷ったり悩んだりしているほうが、良いってこともあるよな」と思うようになった。 世間には、迷っている状態は悪…

自分が嫌われたくない人の気遣いは、「いじめ防衛的気遣い」

母の、自分が嫌われないための気の遣い方について、色々と考えたところ、あれは、いじめがあるクラスによくある、どこかのグループに属していないといじめられるという雰囲気になった時の、グループ内での気の遣い方に似ていると思った。 相手のための思いや…

自己犠牲という暴力

自己犠牲的精神の持ち主は、助けてあげると言いつつ、なぜか重くのしかかってくる。 例えば、もし自分の親が自己犠牲的精神の持ち主で、「あなたのことは、私が全部背負ってあげる」「私さえ我慢すれば、それで良いの」と言いながら、ボロボロになっていたら…

群がる「親」という名の感謝乞食たち

きゃあー、燃え上がってもうたわ http://anond.hatelabo.jp/20110904145941 あれ、何か増田で場外乱闘状態になってる(笑)。まぁ、私が前回記事『自分が嫌われないために気を遣う人は、身内を潰す。』のコメント欄で書いた >あなたが道を踏み外さず、これだ…

自分が嫌われないために気を遣う人は、身内を潰す。

『相手のための気遣いと、自分が嫌われないための気遣い』に、予想外にブックマークが沢山ついた。で、 id:ekirei-9 理屈はわかるけど具体例がほしい という意見を頂いたし、ちょうど書きそびれたなと思っていたこともあったので、続きを書こうと思う。 母は…

ネットの可視化、リアルの不可視化―近頃の若者の「わからなさ」について―

.@nucco 例えば、子どもが、缶蹴りや鬼ごっこをして遊んでいると安心するけれど、DSの画面を見つめてひたすら黙っているという場面を見ると、なんか不安になるというのは、見守る側の大人の素朴な感情としては、どうしてもあると思うんですよ。そこをどう…

相手のための気遣いと、自分が嫌われないための気遣い

毎日放送関西ローカルのお昼の時間帯に、「ちちんぷいぷい」という情報番組がある。良い意味でのゆるい雰囲気が持ち味で、私はけっこうこの番組が好きで見ている。 その「ちちんぷいぷい」の中に、大吉洋平という若手アナウンサーが、京都の様々な老舗で、一…

感情を自覚しない感情表現について

感情表現について (内田樹の研究室) http://blog.tatsuru.com/2011/08/10_0940.php だから、他人の内面をダイレクトに操作しようと願う人間−つまり、「政治的な人間」−は、演技的な怒りや演技的な悲しみや演劇的な苦悩に熟達するようになる。 政治家が「過剰…

「『俺・私は奴隷主だえらいんだ』大会」は、両者の力関係の問題

「『俺は男だえらいんだ』大会」にはもううんざり、という話 - みやきち日記 http://d.hatena.ne.jp/miyakichi/20110810/p1 この記事のブコメで、「女も同じことやってるじゃないか」という声が多いが、その声の大半は、男がいない時に女同士で自分の彼氏や…